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Project02 六本木から文化を創造していく

プロフィール

松下裕子
1991年入都。生活文化局に配属となる。その後、水道局、人事委員会、財務局など様々な職場を経験。2007年より生活文化局文化振興部にて文化政策担当副参事を経て現在文化事業課長。六本木アートナイト立ち上げに関わる。東京都出身。
岩村和重
1993年入都。交通局を経て、2007年生活文化スポーツ局(現生活文化局)に配属。その後、2010年内閣府派遣、2011年生活文化局での経験を活かし、2014年東京都歴史文化財団東京文化発信プロジェクト室勤務となる。埼玉県出身。
有泉知美
1992年入都。住宅局(現都市整備局)を経て、2004年生活文化局へ。2009年以降、所属する部や局は違うものの、六本木アートナイトに参加者として関わり続ける。2014年生活文化局文化振興部に配属となり、初めて運営側として携わる。埼玉県出身。
横溝智也
2014年入都。文化振興部に配属され、豊かな感性を身に付けられること、日本人が大切にしてきた礼儀作法を学べること、伝統芸能や文化に触れることの重要性を大いに感じている。埼玉県出身。

この日、「六本木」と「アート」は
ひとつになった。

東京都港区六本木。青山、赤坂、麻布などとも近く、若者の文化の中心地の一つであり、同時に六本木ヒルズや東京ミッドタウンなどの商業施設、美術館も多数点在する。そんな六本木の街を舞台とした一夜限りのアートの饗宴が「六本木アートナイト」だ。2009年より開催され、1日の参加人数はのべ70万人以上という日本有数の一大イベントとなっている。六本木地区の各美術館が開館時間を延長するほか、商業施設での特別プログラム、さらには地元商店街や近隣の中学校までもがイベント会場となる。アート作品のみならず、デザイン、音楽、映像、パフォーマンスなどで、非日常的な体験を作り出すのがコンセプトだ。このイベントは、「世界的な文化創造都市・東京」の実現に向けて、様々な事業を展開している「東京文化発信プロジェクト」の一つである。街に関わる多くの団体が連携・参画し、大都市東京における街づくりの先駆的なモデル創出と、街なかでのアートイベントを通じてアートをより身近に楽しむ機会を作り出すことが目的だ。また、毎年開催することによって、東京を代表するアートの祭典として、日本のみならず世界的に認知され、高い評価を得ることを目指している。立ち上げ当初から関わる松下裕子、今年初めて携わることになった岩村和重、何度も参加経験のある有泉知美、そして、入都20日足らずで当日を迎えた横溝智也に話を聴いた。

年々強まっている街の一体感。
参加団体の意識が変わっていく。

立ち上げ当初は、初めてのイベントに団体や企業の参加を勧めるのは苦労したという松下。それだけに思い入れは人一倍強い。松下にはイベントへの東京都の関わり方と成果について語ってもらった。

「イベントの中身を作るのはアーティストはじめ美術館など実行委員会のメンバーの方々です。そういう意味で私たちは主役ではありません。でも、イベントは、出演者だけでは成り立たない。このようなイベントを政策として立上げ、推進していくことそのものが、東京都の創造的な事業だと思っています。成功例を見て、年々手を挙げてくれる参加団体が増えて、街全体に少しずつ一体感が出てきたのがわかります。六本木とアートの組み合わせもぴったりでした。」

イベントを実施するためには文化施設はじめ商店街や商業施設など多様な団体と関わることになる。

「フィールドの違う方とお話しする場合は、共通の言葉を見つけることが大切ですね。私達の意図を理解してもらうためには噛み砕いて周りに伝えていく工夫も必要になります。もちろん自分の意見を持って主体的に動かなければなりません。」

「このイベントも公の事業。その視点は
常に意識しなければならない。」

六本木の街もアートナイトも知ってはいるものの、参加したことが無かった岩村。自分に何ができるのか迷いながらも進めていったイベントで、求められるものを常に意識していたという。

「運営側というのは、裏方の仕事なので、調整役が多いのは確かです。メインイベントとなっている六本木通りのパレードも、一車線分確保するのに何度も警察と調整を重ねる必要がありました。しかし、その中でも行政として求められるものは『平等』の視点です。東京都の事業はどれもそうですが、公の事業です。このイベントも全てではないですが、都民の皆さまからの税金を原資に運営されているので、関係者が多い中で利害が食い違う関係者同士いかに落としどころを見つけて納得してもらうか。どこか一方が得をすることがないようにしていくのも、行政の大切な視点です。」

アートナイトの影響力は、
街にも人にも広がっている。

もともとアートに興味があり、初回から個人的に六本木アートナイトに参加をしていたという有泉。今年初めて事業担当になり、改めて大きな事業であることを知ったという。有泉には、このイベントの影響力について語ってもらった。

「六本木はもともと色々な顔を持っている街でしたが、界隈の美術館の影響は大きいと思います。そこにこのイベントがきっかけとなってアートの街となっていったのではないでしょうか。年々アートギャラリーが増えてきた実感もあります。」

影響を受けたのは、六本木の街だけではない。有泉自身もこのイベントで受けた影響は大きい。

「普段関わることのない方々にも会えるので、刺激を受けます。作品の制作過程やアーティストの考えに触れられるのも嬉しいですね。また、一つのことを達成するためにはいろいろな方々の協力が必要で、その方々の間に入って私たちが調整役をすることで、進捗がスムーズになって、イベント自体がよりよくなるということを改めて感じました。」

「多くの方に関わることができる。
それが素直に嬉しいですね。」

入都20日足らずで当日を迎えることになった横溝。当日まではとにかく六本木アートナイトがどんな事業なのかひたすら知識を詰め込んだという。若手職員から見たこのイベントの魅力について話を聴いた。

「私にとって六本木は最初からアートの街というイメージがありました。そこで行われる六本木アートナイトも既に存在していたイベントでした。しかし、実際に運営側としてこのイベントに参加してみると、こんなにも多くの人が集まることに驚いて、東京都の情報発信力と注目度を改めて感じたのを憶えています。深夜ということもあり、若い人ばかりが集まるのだろうと思っていましたが、参加者は意外に年齢層が広く、外国人の方も多い。主催者側としてもこれだけ多くの方に関われることが素直に嬉しかったです。」

六本木アートナイトが示す今後の可能性。
世界有数のイベントとなるか。

「東京都には文化によって都市の魅力を高めるという文化政策の目標があり、そのために六本木アートナイトが担う役割もある。事業担当としては、現場の声を政策に反映できるようフィードバックを行いながら世界有数の芸術文化資源や人材の集積といったスケールメリットを生かし、色々な可能性を切り拓いていければと思っています。」(松下)

「これだけの大きなイベントは日本有数。六本木アートナイトは、海外の方に日本にもこんなイベントがあるのだと発信できる象徴だと思っています。」(岩村)

「海外にも世界有数のイベントがあると思いますが、この時期に日本に来れば、あの六本木アートナイトがあると海外の人が知っているくらいのイベントになって欲しいです。また、地元の方を始め、たくさんの方にアートに触れる身近な機会になって欲しいとも思います。」(有泉)

「入都20日目にこのイベントに関わったので、自分にとって六本木アートナイトは都の文化事業の入り口となるシンボリックな経験となりました。私と同じように多くの都民にも入り口となるようなイベントであってほしい。」(横溝)

当日は徹夜だから体力は必要ですよ、と話をする4人の、困っているようでどこか嬉しそうな表情が印象に残った。

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