

都庁の仕事
(各局紹介)
良質な住宅のストックと良好な住環境の形成促進、都民が適切に住宅を選択できる市場環境の整備、住宅に困窮する都民の居住安定の確保等、総合的な住宅政策を担っています。
都内に分譲マンションは約197万戸あり、総世帯数の約4分の1に相当するなど、マンションは都民の主要な居住形態となっています。
安全で良質なマンションストックの形成を目指して、マンション施策を総合的かつ計画的に推進するため、マンション管理条例に基づき「東京 マンション管理・再生促進計画」を策定し、「マンションの適正な管理の促進」と「老朽マンション等の再生の促進」を施策の柱として、管理組合や区分所有者等の自主的な取組などを支援しています。
東京 マンション管理・再生促進計画
少子高齢化の一層の進展や人口・世帯数の減少が見込まれる中、都内には2018年時点で80万戸を超える空き家が存在しています。加えて、65歳以上の世帯員がいる単身又は夫婦のみ世帯が居住する持ち家については、特に、将来、空き家になるおそれがあり、こうした「空き家予備軍」の存在などにより、今後、空き家の増加が懸念されるため、①既存住宅市場での流通促進、②地域資源としての空き家の利活用、③利活用見込みがない空き家の除却等の3つの視点に区市町村との適切な役割分担のもと、地域特性に応じた空き家施策を誘導・展開しています。
東京空き家ガイドブック2022
東京既存住宅ガイドブック
東京における空き家施策実施方針
子供から高齢者まで、ライフステージに応じた、都民の生涯にわたる豊かな住生活の実現に向け、住宅確保に配慮を要する都民の入居を拒まないセーフティネット住宅をはじめ、子育てに適した優良な集合住宅である「東京こどもすくすく住宅」や、サービス付き高齢者向け住宅等の供給促進などの取組を進めています。
「東京こどもすくすく住宅」の例
「東京こどもすくすく住宅」の例
不動産取引を巡るトラブル等は多種多様で、都にも多くの相談が寄せられています。宅地建物取引業者の免許・指導のほか、不動産取引相談や啓発事業により、消費者が安心感を持って取引できる住宅市場の形成に取り組んでいます。
賃貸住宅トラブル防止ガイドライン
都内には、約1,800㏊の敷地に約26万戸の都営住宅があります。住宅に困窮する都民の居住の安定を確保するため、都民の居住面でのセーフティネットとして、適切に維持・管理や更新を行っています。
建替後の都営住宅
移動販売
(都営住宅における買物弱者支援事業)
CONTENTS
令和5年3月時点
大学時代は都市計画系の研究室に所属し、主に東日本大震災の復興の現場で、地域のまちづくり計画の策定支援を行っていました。法令や基準等色々な決まり事がある中で、地域の最適解として計画を実現していくには、それらの解釈や運用の仕方が重要であると感じ、公務員を就職先に考えるようになりました。中でも東京都は多様な現場を持っていること、国レベルの政策を実行できる環境があることに魅力を感じ、志望しました。
現在の部署では、住宅セーフティネット法に基づき、高齢者や障がい者など住宅に困っている方の入居が円滑に進むよう、そうした方々の入居を拒まない民間賃貸住宅の登録制度の運用や居住支援体制の構築を行っています。具体的には、登録していただける貸主の方への経済的支援や、住宅に困っている方への居住支援に係る企画などです。他にも、企画を実現するため、様々な補助事業を実施しているほか、貸主向けイベントに出展し、直接貸主の方に普及啓発を行うなど、企画から現場レベルの事業まで幅広く業務に取り組んでいます。
大学時代にまちづくりの現場で学んだことは、地域の課題を皆で考え、将来像を共有した上で各々の活動を展開する、そのプロセス自体を大事にすることでした。そういう思想的な部分は、仕事においても、考えを深めたり、考えの幅を広げることに役立っていると思います。例えば、制度設計では、データ等の客観的事実から組み立てることになりますが、何を評価軸とするかは、組織で一貫したものがある訳ではありません。組織としての方向性は意識しつつも、それが絶対だとは思わず、自分なりの答えを持って取り組むようにしています。
高齢化の進行やコロナ禍によって住宅困窮者に対する施策に関心が寄せられるなか、セーフティネット住宅の登録を増やすことが社会の役に立っていると実感しています。都民の方の声を直接聞くことも多く、そうした現場の声を企画に結びつけられた時にはやりがいを感じます。今後も、現場の視点に立って、何が必要なのかを見極められるよう、仕事でもプライベートでもたくさんのことに挑戦し、視野を広げていきたいです。
出勤
メールをチェックし、1日のスケジュールを立てる
区市からの照会回答作成
セーフティネット住宅の登録基準を確認し、区市へ回答
補助金申請の事前相談
補助住戸の要件を確認し、申請書類作成の案内
イベントに関する打合せ
イベント出展時のブースデザインについて打合せ
退勤
令和2年12月時点
大学卒業後は就職すると決めており、当初は建築やインテリアに関わる民間企業を志望していました。なかなか就職活動がうまくいかない中、都庁建築職として働くことが決まっている先輩と話す機会があり、これが東京都に興味を持つきっかけとなりました。建築に関わる仕事は設計・施工・まちづくり計画など多くありますが、建築に関する様々な分野の仕事ができると考え、東京都を選びました。
都内には約26万戸の都営住宅等があり、特に昭和40年代(1965年~1974年)以前に建設されたものが多く、防災性や居住性の確保等のため、改修や建替えを進めています。私が所属している企画調整担当では、各都営住宅団地の計画や工事を行っている住宅建設事務所と連携して都営住宅の建替事業を進めています。また、周辺のまちづくりのため、都営住宅の建替えにあわせて保育所や公園を整備する際には、手続きが円滑に進むよう他部署との調整を行っています。都営住宅の建替えが円滑に進むよう各建設事務所をとりまとめ、都営住宅団地の防災性や居住性が確保されたまちづくりを支えることが私のミッションです。このほか、地震等の災害時に建設する応急仮設住宅についても、建設する場所や手続き等の調整業務を行っています。
大学では建築学の授業の中で、構造計算や製図、建築法規や建築生産等を学びました。現在の仕事では、図面を確認することや、法令を調べること、工事現場に行くこともありますが、どの場面でも必要な知識は学生時代に学んだ内容より専門的な内容です。しかし、学生時代に触れていたからこそ、仕事をしながら調べて学ぶことが楽しめると感じています。特に建築生産(施工)に関しては、学生時代には言葉だけを記憶していたものについて、現場での体験を通して理解が深まったということが多くあります。
自分の担当している工事の業者が工事の契約期間中に倒産してしまったことがありました。工事の途中でそのような事態になると、契約した工事内容のうち、どれくらい完了しているのかを一つ一つ確認して、書類手続きを行うことが必要になります。このため、工事現場の状況確認や、書類作成など課内全体で協力し合い、その結果、無事に手続きを終わらせることができました。ひとつひとつ調べながらの作業でとても大変でしたが、職場のチームワークを実感できた経験です。
自分が携わった建物が完成し、実際に使われているのを見たり、地図に掲載されたりするとやりがいを感じます。建築職としての東京都での仕事は多岐に渡り、それが魅力だと考えているため、今後は建築職として様々な仕事をしてみたいと考えています。そのためにも一級建築士の資格取得を目指したいです。また、国際人材育成のための研修を受講しており、海外から都への視察対応等の国際業務に携わったこともあるため、今後は英語の学習にも取り組みたいと考えています。
出勤
メールや今日の予定を確認
応急仮設住宅について委託業者と打合せ
他道府県からの照会に対する回答作成
フロア内の打合せコーナーで昼食
都営住宅建替工事の現場安全パトロールのため外出
帰庁
現地調査で確認した事項や写真を整理
翌日の業務を確認
退勤